カーテンとは

疑問に思った事はありますか?

疑問を持つとどうしても解消したくなる、そんな人は居ませんか?せわしない現代社会の中、ほとんどの人は自分の都合で物事を考えていると思います。それを悪という人もいるでしょうが、大半が自分の都合を消化したくて人をこき使いたいという魂胆が見え見えなんですけどっという話をしているのではなく、この時代基本的には自分のこと、もしくは自分が養っている家族を守れるのかと考えて苦悩している人もいるでしょう。それくらい基本的に人は他人のことなど無関心でいると思います、私もその中の一人だと認識しています。他人に興味がないというよりかは、他人に対してかまけていられるほどの余力を残していない、といったほうが正しいかもしれません。そういう時代なのだからしょうがないという人もいるでしょう、ですがそんなときでも自分に障害は時に現れます。そんなときは全力で解決に向けて力を発揮することになりますが、それ以外の自分には関係のないことには体力温存を決め込んで知らぬ振りをしている人は多いと思います。

知らないことをそのままにしている、そういうケースもあると思います。そんな中で私個人が今頃になって何となく意識を向けてみるとそういえば、というものがありました。日常生活において至極当然、何の疑問すら持たないでそのまま使用していたものがあります。カーテン、どの家庭にも種類はともかくとして必ず備えているインテリアの一つです。カーテンなる物が昔からあったわけではないでしょう、そもそも日本にそんな面妖なものが入ってきたのは明らかに西洋文化が徐々に流れ込んできた頃にようやく認知されていったはずです。それ以前では窓や縁側の仕切に用いていたのは障子ですね、障子というものに馴染みがない人からすれば単なる襖と同程度とみなしている人もいると思います。こうしてよくよく考えてみたら、カーテンって特別疑問に思うことなく使用していた、というよりそもそもの期限的なものを知ろうともしなかったなぁということに気がつきました。知らないことなんですが、興味関心すらもその矢印を向けていないそんなカーテンですが、正しくカーテンそのものの歴史を話すことができる人はいるでしょうか?勿論この質問をする前に調べるなど話にして、きちんと以前に自分なりに調べたから知っているという人は実は専門家でもない限りそこまで多くないと思います。

そんなわけで、とりあえず気になったのでそんなカーテン関係の歴史やその他の情報を徹底的に調べて考察してみようと思います。時折独断的な感想も混じると思うので、ご了承ください。

起源はエジプトから

原点というものを調べてみると現在と同等の意味を要しているのは勿論ですが、それは何処となく緊迫めいた色を帯びているものが多いと感じることはありませんか?私としてもこのカーテンの歴史を調べてみると当時の状況を垣間見ることができます。カーテンは古代エジプトから既に利用されていましたが、その当時は窓につけて楽しむというお洒落感も併せ持ったものではなく襲撃対策用といった意味合いが強かったようです。古代ならではといったところでしょうか、とにかく現代のように安全という防御策が何重にも社会規模で構成されている状況はなく、それこそ護衛をする人が24時間で警戒態勢をしかなければいけないという、王様クラスでもそうした警備を敷く必要がありました。そんな中で一番危険な時間というものが就寝時間でしょう。寝ているときこそ人間なんて無防備そのもの、それこそ子供の力であっても大の大人を殺すのはわけないこと、眠りが深いなどあれば自分が意識するまもなく死んでいるなんてことにもなりえます。今でも就寝時間になれば確実に安全とは言えませんが、古代期などと比べたらその危険性は段違いでしょう。

そんな時に作られたのがカーテンであり、これは時に防寒用、時にプライバシーを守るといった個人のスペースを確保する役割で、安息を形成することを目的にしていたのです。確かに今でもこういった点を意識したものであることに違いありませんが、迫りくる危機感的なものは異なりますね。それだけ襲撃なども多かったということでしょうか、カーテンを用いる人ほど身の危険が常に差し迫っている状況にあるということなのかもしれません。『カーテン』という言葉ですが、こちらの語源はラテン語の『cortina』となっています。この言葉の意味は、

cortina:光沢のある繊維で出来た、クモの巣状の内皮膜

というものになります。確かに当時の利用方法としてはこの意味は非常に似ているでしょう、クモも巣を形成するとそこに掛かった獲物だけを捕らえるように粘着じみたものを形成していますが、そういった意味でここに近づけば罠を仕掛けていると言った意味合いを匂わせているのもあるかもしれませんね。昔の人はこうした対策を程こなければいけない人が実際にいたということですね。

現在のような使われ方は

では現在のようなカーテンの使われ方が流行り始めたのはいつ頃からなのでしょうか、カーテンが窓を覆うといった色合いになったのは中世ヨーロッパにガラス窓が登場したときです。ガラス使用している家が沢山増えていきました、という風にはなりませんね。ガラスが誕生したのは大体14世紀前後です、これを見れば当時ガラスという素材がどれほど貴重で高価なものだというのは言うまでもないでしょう。それこそ当時における宗教の象徴だった教会、さらに国を統治していた王族が住んでいた宮殿、一部の裕福な貴族の邸宅、といったところにのみガラス窓を当てはめるだけでした。今でこそ当たり前のように使用していますが、それまでは木材などでついたてで窓らしき構造している、もしくは窓そのものを作っていない建物などが主流でした。しかしこの当時にしてもカーテンは装飾面ではなく、機能性を重視していたのです。やはり冷暖房、その他プライバシーなどを保護するためにという色合いが強かったようです。ガラス窓ではある意味透け切っていますからね、室内で男女の営みをしようものなら覗き放題ですからね。

当時は煉瓦や石で建物を構成していたのでどうしても冷たい印象を与えてしまいます、そして気温などによっては環境そのものが影響されてしまうので対策を講じる必要があります、そんな状況で部屋が美しくないなら飾ればいいじゃないなどと戯言をぬかす貴族はいないでしょう、金持ちだからといって懐だけでなく全身がぬくくなるといった怪現象が起きるわけではありません。勿論殺風景な部屋を少しでも華やかにしたいという思惑もありますが、ただそれだけではダメだったんですね。

カーテンが主役へ

窓ガラスとカーテン、どちらが主に華やかなものなのかといった意識ですが、それは15世紀ぐらいではカーテンではなくガラス窓がその当時にはある種権力の力加減を示すものだとして見られていたのです。確かにカーテンを用いることで防寒などの意味合いもありましたが、完全にファッションの一環だったということですね。ガラス窓もそうですが、当時はガラス窓を彩る装飾品としてカーテンが用いられていました、即ち今のように夜になったらカーテンで窓と室内を仕切るといったことをしなかったのです。お洒落のためならプライバシーも寒さや熱さも耐えられるというやつでしょうか。しかもガラス窓を完全に覆うものもなかったので、利用方法は現代と比べたら明らかに異なっているでしょう。これも西洋ならではの芸術的文化としての発展系といったところなのかもしれません。

その後17世紀にはいるとバロック様式が流行すると、カーテンは非常に色鮮やかな物が生産されるようになりました。金糸や銀糸をふんだんに用いた派手なカーテンは光沢感満載となる野は言うまでもありませんが、こうしたカーテンが製作されたのも当時のフランスを統治していたルイ14世の趣向だったそうです。派手好きだったのでしょう、そしてそれこそは自らの権力を示すという意味でも用いられていたのは確かでしょう。その後カーテンは19世紀になると古典的で壮重なアンピール様式などが生まれ、そして現代でも利用している『二重掛けスタイル』の原型が生まれることになります。

このように歴史の流れから考察してみると、カーテンとは最初期こそ個人のプライバシーを守るという意味合いもありましたが、後に権力者が自身の権力を表現するために派手な装飾を用いることで誇示するための道具として、またガラス窓を彩るためのアクセサリーといった意味合いで利用されていたのです。今とは大きくその利用手段と意味も異なるといえるでしょうが、現代でもこの意味合いはそれとなく購入するときに働いているといえるでしょう。何だかんだでカーテンを購入するときにはファッションの一つとして考えている人もいるでしょう、私も新しいカーテンを買う事になったら勿論本質的な役割もかねていることを含めて、部屋のインテリアとして最適なのはどれなんだろうと検討することに勤しんだりしています。そう考えると、カーテンを使用するという意味が大きく変化しているわけではないことは確かだといえるでしょう。

日本においては

では日本においてはそんなカーテンが流行り始めたのはいつ頃なのかを調べてみると、やはり明治維新という時代改革が行われた明治期において、自宅などの様式に洋風が導入されたことでカーテンというものが上流階級問わず盛んに市場へと一般的に流通するようになったのです。基準点としては何となく分かります、それまでの鎖国体制では西洋文化はほとんど弾圧されてしまい、積極的に取り入れようものなら打ち首も必死な時代でした。キリスト教のように細々と信仰するのではなく、堂々と室内にカーテンを敷いてお洒落を楽しんでいます、等としていれば間違いなくしょっ引かれるでしょうね。

カーテンというものは西洋文化が生み出したいわば芸術作品でありますが、日本にも似ている物があります。暖簾です、馴染みがないために分かりにくいと思いますがこちらもまた室内の状況をめくらないと確認できないといったスタイルで考えれば、確かにカーテンとよく似ているでしょう。いわれて見ればそうかもしれません、ですが暖簾と聞くとどうしても飲食店に飾られているという印象があり、またその当時の一般家庭にあったとは少々考えられないのですが、あったということにしておきましょう。

ともかく、明治に輸入されたカーテンはあっという間に日本人に受け入れられるようになります。目新しいものばかりが登場したこの時代ならではといえるかもしれませんが、何だかんだで日本人というものは流行り物が好きなのは昔から変わらない、日本人特有の性質なのかもしれません。